社会医療法人 清和会 西川病院 事務部 総務課 課長 永田孝氏

社会医療法人 清和会
西川病院
事務部 総務課 課長

永田孝氏

「正直、なぜもっと早くIPoE方式に切り替えなかったんだろうと後悔しています(笑)。まだPPPoE方式のサービスをお使いなら、ストレスのないIPoE方式のサービスにすべきです」

 

課題

コロナ禍で研修会、講演会、会議がオンラインにシフト
映像が乱れる、音声が途切れる通信品質の改善へ

「自由・解放・科学」の理念、「All for Mental health」をスローガンに掲げる社会医療法人 清和会 西川病院は、1933年の開設(1956年に法人組織に改組)より幅広い取り組みで島根県浜田市の精神医療を担ってきた。同院では西日本で最高レベルの精神医療を目指しており、2021年には独自の「S・IPS」(Seiwakai Individual Placement and Support:個別職業紹介とサポート)で日本精神神経学会より精神医療奨励賞を受賞している。「S・IPS」とは、医療業界が注目する精神疾患を抱えながら一般就労を目指す患者の仕事探しを始めるところから、仕事についた後も継続して個別支援を行い伴走型でサポートするプログラムだ。

景観

同院では古くから医師や看護師の業務負担を軽減するために、積極的にITの導入を進めてきた。現在は電子カルテ、ファイル共有などの基幹業務用にIP-VPN、クラウド上の会計業務、メールなどの一般業務用にインターネットを活用している。「インターネット接続回線は導入して10年以上経っていましたが、とくに不便は感じていませんでした。しかし、コロナ禍で研修会、講演会、会議などが一挙にオンラインにシフトしたことでWeb会議ツールの利用頻度が跳ね上がり、映像が乱れる、音声が途切れるといった不具合が多発するようになったのです。一番の問題は私たちがホストや講師として情報を発信する立場のときに、説明が不明瞭になり進行に支障が出ることでした。特に夕方以降は顕著に通信の遅延が起きていたのです」と、事務部 総務課 課長の永田孝氏は当時の悩みを口にする。

その頃、永田氏は医療機関で増えていたランサムウェア被害に備えて、ファイアウォールの刷新、ファームウェアのアップデートを進めていた。「たまたま、別件で作業をお願いしていたNTTコミュニケーションズさん(以下、NTT Com)に相談したところ、“それなら、いいサービスがありますよ”という話になったのです」(永田氏)

こうして、同院では通信品質の改善に向けた新たなインターネット接続サービスの選定をスタートする。

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対策

ファイアウォールの刷新と合わせてIPoE方式を採用
スピード感のある対応でとんとん拍子に移行が完了

インターネット接続環境の刷新にあたり、永田氏は複数のサービスを比較検討した。しかし、従来のインターネット接続サービスと同じPPPoE方式では、いくら契約帯域を大きくしても望む効果は見込めなかったという。「唯一、IPoE方式を採用したサービス提案を受けたのがNTT Comでした。正直、IPoE方式は存じ上げなかったのですが、導入事例を交えたわかりやすい提案を受け、ほぼ一択でした。やや料金は高くなるという話でしたが、こちらの抱える課題が解決できれば問題ないと判断しました」(永田氏)

西川病院が導入を決めたサービスは「OCN IPoEサービス ワイドプラン」。IPoE方式の最大の特長は、PPPoE方式に比べて接続設備の大容量化など、ゆとりある設計になっていることだ。さらに動画サービスなど混雑の原因となりやすいコンシューマー向け通信のトラフィックを論理的に分離、夕方から夜間にかけての混雑する時間帯でも安定した通信が利用できる。しかも同プランは、PPPoE方式の接続より6倍の大容量化を実現することに加え、一時的に急増するWindows Updateの通信を識別、別の経路に振り分けることで、さらに安定した通信を実現できる特長を持っている。

「刷新を進めていたファイアウォールもIPoE方式に接続できるタイプに切り替え、ややファイアウォールの更新に時間がかかったもののスムーズに刷新できたと思います。サービスの導入にあたり、ぜんぜん苦労した記憶はありません。NTT Com担当者のスピード感のある対応、豊富な知見に基づく的確なアドバイスのおかげですね」(永田氏)

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効果

オンラインの研修会、講演会、会議の不具合がゼロに
安定したIPoE環境を活かした遠隔診療にも意欲

IPoE方式に切り替えたことで西川病院のインターネット接続環境は劇的に改善された。サービス導入から約半年が経過した現在も高いレベルで安定していると永田氏は太鼓判を押す。「切り替えてから遅延はまったく起きていません。以前は夕方以降に遅くなるのはベストエフォートだから仕方ないと諦めていたのですが、いまはフルタイムで通信が安定しています。まさに絶大な効果、従来のPPPoE方式と比べると雲泥の差です。インターネットの速度テストではダウンロードが23%、アップロードは476%も改善しており、いつのまにかWindowsのアップデートもバックグラウンドで終わっている印象です」

もちろん、懸案だったオンラインの研修会、講演会、会議もスムーズに回るようになった。これまで映像が乱れる、音声が途切れる不具合は皆無だという。「つねに円滑、リアルタイムにコミュニケーションができ、まったくストレスを感じることがなくなりましたね。ここまで快適に使えるならばということで、新しい業務を企画するきっかけにもなっています。現在、取り組みを進めているのは遠隔診療です。患者さんをリモートで診療できるようになれば、さらなるサービス品質の向上につながると考えています」(永田氏)

今後、西川病院では院内Wi-Fiの導入によるスマートフォン、タブレットを活用した勤怠管理、基幹業務のクラウドシフトなど、医療現場の業務の業務効率化に向けた積極的なITの利活用に取り組んでいく計画だ。「たとえば、院内Wi-Fiを活用することで患者さん、ご家族、医師、看護師が別の場所にいても、Web会議ツールをつなぐことで退院などのカンファレンスができるようになります。大元はIPoE方式なので通信の品質に不安はありません。これからも引き続きパートナーとしてNTT Comには、ぜひとも新しい価値ある情報を教えていただきたいと考えています。今回、たまたま別件で相談していたときに改善のアイデア、アドバイスをいただきましたが、今後も有益な提案、サポートに期待しています」(永田氏)

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導入サービス

OCN光 IPoEサービス ワイドプラン

法人専用設計、従来サービスから6倍(標準プランの3倍)の大容量設計を実現した法人向けインターネットサービス。Windows Updateによる通信をその他の業務用通信から分離し、つねに安定した通信が利用可能です。

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社会医療法人 清和会 西川病院

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事業概要
1933年(昭和8年)の設立以来、島根県浜田市の開かれた精神科病院として急性期医療から慢性期、在宅医療や福祉事業など幅広い領域で、地域に根差したベストの医療に取り組んでいる

URL
https://seiwakai-shimane.com/nishikawa/



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